【2024完全ガイド】
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第9章 スマホ対応でユーザー体験向上
現代社会において、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末は、もはや人々の生活に欠かせない存在となっています。そのため、ウェブサイトを制作する際には、パソコンだけでなく、これらのモバイル端末からのアクセスにも最適化し、快適なユーザー体験を提供することが非常に重要です。
本章では、モバイル対応の中核となる「レスポンシブデザイン」について解説し、ウェブサイトをモバイルフレンドリーにするための具体的な方法を紹介します。
9.1 レスポンシブデザインとは
レスポンシブデザインとは、ウェブサイトにアクセスするデバイスの画面サイズに合わせて、レイアウトやデザインを自動的に調整する設計手法です。従来のように、パソコン用、スマートフォン用と、デバイスごとに別々のウェブサイトを用意する必要がなく、1つのHTMLで、あらゆるデバイスに対応できます。
レスポンシブデザインでは、CSSの「メディアクエリ」という機能を使用します。メディアクエリを使用すると、画面のサイズや解像度、向きなどに合わせて、表示するコンテンツやデザインを変更することができます。例えば、パソコンでは横並びで表示していたメニューを、スマートフォンでは縦並びに変更する、といったことが可能です。
レスポンシブデザインを採用するメリットは、以下の点が挙げられます。
- 開発・運用コストの削減: デバイスごとに別々のウェブサイトを制作する必要がないため、開発コストや運用コストを大幅に削減できます。
- ユーザー体験の向上: アクセスしたデバイスに最適化された表示となるため、ユーザーはストレスなく快適にウェブサイトを閲覧できます。
- SEO効果の向上: Googleはレスポンシブデザインを推奨しており、モバイルフレンドリーなウェブサイトは検索順位で優遇される傾向があります。
9.2 モバイルフレンドリーテスト
ウェブサイトがモバイル端末に最適化されているかどうかを簡単に確認できるツールとして、Googleが提供する無料ツール「モバイルフレンドリーテスト」があります。
モバイルフレンドリーテストでは、ウェブサイトのURLを入力するだけで、モバイル対応状況を診断し、改善点があれば具体的に指摘してくれます。診断項目には、表示速度、テキストの読みやすさ、タッチ操作への対応状況など、モバイルユーザーの視点から重要な要素が含まれています。
モバイルフレンドリーテストを活用することで、自分のウェブサイトがモバイル端末でどのように表示されているかを客観的に把握し、問題点があれば速やかに改善することができます。
9.3 テーマのレスポンシブ対応確認
WordPressでウェブサイトを制作する場合、テーマを選ぶ際に、レスポンシブデザインに対応しているかどうかを確認することが重要です。
多くのWordPressテーマはレスポンシブ対応を謳っていますが、実際にテーマを適用する前に、以下の方法でレスポンシブ対応状況を確認することをおすすめします。
- ブラウザのウィンドウサイズを変更する: パソコンのブラウザでウェブサイトを表示し、ウィンドウサイズを縮小したり拡大したりして、レイアウトが適切に調整されるかどうかを確認します。
- モバイルフレンドリーテストを利用する: モバイルフレンドリーテストで、テーマを適用したウェブサイトのURLを入力し、診断結果を確認します。
9.4 スマホ表示の確認と調整
レスポンシブ対応のテーマを使用した場合でも、実際にスマートフォンでウェブサイトを表示し、レイアウトやデザイン、コンテンツの表示状況を自分の目で確認することが大切です。
確認するポイントとしては、以下の点が挙げられます。
- テキストのサイズ: テキストが小さすぎて読みづらい場合は、フォントサイズを調整する必要があります。
- 画像の表示サイズ: 画像が大きすぎて画面からはみ出したり、読み込みに時間がかかる場合は、表示サイズを調整する必要があります。
- ナビゲーションメニュー: ナビゲーションメニューが使いづらい場合は、配置や表示方法を調整する必要があります。
- ボタンやリンクの配置: ボタンやリンクが小さすぎて押しづらい場合は、サイズや配置を調整する必要があります。
これらの確認を行いながら、必要に応じてCSSやプラグインの設定などを調整し、スマートフォンでの表示を最適化していくことが重要です。